1人が本棚に入れています
本棚に追加
イルビスが隔離ブロックから抜けると、彼と同い年ほどの茶髪の少女が歩いていた。その少女は青い髪をしたイルビスの容姿に気がつくと、話しかけた。
「相変わらず機嫌斜めね、イルビス」
イルビスの幼馴染、ミユキ・フクダだ。
「いつものように愚痴かしら? 大方U.L.に対しての」
イルビスは鼻息を出すと、肩をなで下ろした。
「大方は、な。残りはヤンキーどもに対してだ。どっちにしたっていいだろ」
ミユキがため息をつく。
「なんたってあんたのお父さんを死なせるきっかけとなったモノですもんね」
その言葉を聞いてイルビスが眉間にしわを寄せた。
「お前に何が分かるって言うんだよ!」
「あんたにとってはこの上なく忌々しい化けものなんでしょう? ヒーローを選別し、残された人々は無下にされ」
「それ以上は、やめてくれないか」
最初のコメントを投稿しよう!