9人が本棚に入れています
本棚に追加
/90ページ
◆File H.<天>
青い空は、何もかもを呑み込む冷たい光だと、いつか誰かが彼に言った。
命を終えた体は土に還る。眠れる心は夜空の星と散る。想いを刻む魂は風に舞う灰となる。
もしもこの空の果てに、「天国」があるのならば。ばらばらになった命は穢れを捨てて、己の元の姿に辿り着けるのだろうか。
罪も涙も、意味も希望も。全ての痛みから解き放たれて。
monologue insert:2022.9.29
最初のコメントを投稿しよう!