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「え？…ごめん、聞いてなかった。…何をあげるの？」
「やだ、聞いてなかったんですか？明日はバレンタインデーですよ？桔平さんとデートですか？チョコとかプレゼントとか…あげないんですか？」
バレンタインデー…。
「…そういうのって…みんなは、どうするの？」
「どうするって…。明日は月曜日ですけど、やっぱりデートをしてディナーの後にチョコとかあげるんじゃないですか？ね？蓮ちゃん」
助手席のシートに手をかけると、そこに座る蓮をミズキは覗き込んだ。
慶太郎の運転で、蓮は助手席に乗っていた。
「うん、そうだね。私たちは、明日、外でご飯食べる予定だよね」
バレンタインデー。
今までは、何をしていたんだろう？
そういうイベントは避けてきたからなぁ。
本命チョコなんて渡したことないしなぁ。
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