antique 1

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ドアを開けると、桔平が立っていた。 鼓動が激しくなる。 強い緊迫と何故だか高揚感を感じた。 「ごめんね、遅くに。いいかな?」 部屋の中を桔平は指差した。 廊下で話すものだと思っていたマリは驚いた。 「…あぁ…すみません、たぶん…ルリコも帰ってきますし…部屋は…」 やんわりと笑顔を作って断った。 「そうだね…じゃあ、俺の部屋に行こう。資料も持ってきてるんだ」 そう言うと、マリの手を握った。 「え?あっ、部屋って!…あ、待って、電話…」 慌ててベットの電話を取ると、あまり深く考える間も無く、強引に桔平の部屋へと連れて行かれた。
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