antique 1

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マリに寄り添うように腰掛けると、ファイルを開いた。 「こんな感じのイメージでデザインして欲しいんだよね…」 いくつかの資料を見せながら、桔平は真面目な口調で話し始めた。 「あの…桔平さん……近過ぎじゃありません?」 マリは桔平の腕を軽く押すと、半歩ほど横にずれた。 桔平はファイルをめくる手を止めると、マリをじっと見つめた。 え?…なに?この雰囲気…。 桔平さん、もしかして…何か良からぬこと考えてる? まさかね…そんなことはないか。 だって私は、蓮の友達だもの。 桔平はマリをじっと見つめる。 手の中のファイルを横のテーブルに投げ置いた。
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