antique 1

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「…もしかしたら桔平さん……私のことを蓮の友達だっていうだけで、素直でか弱くて騙されやすい女だと思っていませんか?」 マリの声に桔平は驚いた顔でじっと見つめた。 「私は、男の人に頼るつもりもないし、結婚なんて毛頭するつもりもないですし、絶対に男に騙されたりしないのでご心配なく」 マリはニッコリと微笑んだ。 「田口くんとはたまたま再会して、勢いというか…セフレみたいなものですから、私は、彼のご家庭を壊すつもりもないです。そろそろ潮時だとは思ってました……蓮の結婚式が終わったら、別れるつもりでしたので、大丈夫ですよ」 「そ、そうか…」 ああ、完全に引いてる。 そうだよね、蓮の友達の私が、割り切って不倫してるなんて知ったらドン引きだよね。
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