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antique 2
二人は体育館への道を歩いていた。
やっぱり、桔平さんのセックスは最高だ。
身体の相性がいいんだろうな。
ついさっきまで行なわれた満たされた時間をマリは思い出していた。
機嫌の良さそうなマリの横顔を見ながら、桔平は腕を伸ばすと、マリの手に触れ指を絡めた。
突然の事にマリは驚くと歩く足を止めた。
「…手を繋ぐの、嫌だった?」
マリの反応に、桔平は顔を覗き込んだ。
「いえ…あの…ごめんなさい、慣れてなくて…」
「手を繋いで歩いたりしなかったの?」
「…ホテルへ向かう時は繋ぎますけど…昼間にデートする事もなかったので、変な感じで…」
桔平は繋いだ手を解くと、マリを抱きしめた。
「…よし、じゃあ、東京に戻ったら毎週デートしよう」
「え!…いいです、仕事もあるし…」
「……マリ」
桔平は呆れた顔で、マリの頬に手を触れた。
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