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「全然大丈夫っす。最新の免震構造は凄いです」
「ご両親に護られてるからな」意味深な諸岡。
「本当にそうです」思いを馳せて剛は外を見た。
直線道路の先に四号トンネル、通称死のトンネルが見えてきた。古めかしくてうらびれている。
途中路肩に幼稚園の通園バスが一台停まっていた。
リアにライオンの尻尾のオブジェが取り付けられ黄色と茶のペイントがされたマイクロバスだ。
追い越しをかける諸岡。側面には「かわぞえ ひかりようちえん」の文字が書かれている。フロントには優しい目をしたライオンの顔、ピンと立てられた耳、そして勇ましいたてがみのオブジェがついていた。
諸岡の運転するレンタカーが追い抜くと、幼稚園のライオンバスは後をついてくるように走り出した。
大型トラックから少し離れてレンタカー、その直ぐ後をライオンバスが続く。
そして三台は無気味な死のトンネルへと次々飲み込まれていった。
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