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「鉄格子さえ無ければ、なかなか良い部屋だよね」
食事を持って現れたスコアに、ノトはソファーにベッド、湯浴みをする所まであって、ピアノまであるよと、鉄格子越しに部屋の中を紹介する。
「なんとか、ミュジィー様に掛け合ってみるつもりだ」
「え?何を?兵器使用のこと?」
「違う、お前を俺と暮らせるように出来ないかと言う事だ」
扉の鍵を開けて食事を持って入るスコアに、不用心だよ、床の近くにちょっと開けて食事が乗ったトレーとか差し入れる窓みたいの着いてるでしょ、などとゴチャゴチャ言って、聞こえなかった事にするノトに、
「お前もそのつもりで、戻ってきたのではないのか?」
小さなテーブルの上に持っていた食事を置く。
「うわぁ、柔らかいパンに、まだ温かいスープに果物まであるじゃん。高待遇だなぁ」
「ノト」
「んー?そんな訳無いじゃん。どっちみちそんな長くないしね。手ぶらで帰してやるのもなと思ったからだよ。一応、王様からの報酬的な」
「何がだ?」
聞き返したスコアを、ノトが指差した。
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