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レノ(N)「人間不信だったジョセフは、アンドロイドたちが次第に『心』を学習し、人
間らしくなっていくのが怖かったのだろう。皮肉な事に、アンドロイドたちは『心』を
得ることが、主人を喜ばす最善の手段だと信じていた」
十字架の前に置かれた、フクロウの小箱。
レノ(N)「ジョセフはアンドロイドたちの墓を建てたあと、どこかへ消えてしまった。
その行方は誰も知らない」
15 アダマンズ研究事務所・事務室(夜)
椅子で眠っていたクリシア、目を覚ます。
辺りを見渡すと、ウィルが机で伏し眠っている。
そこへ書類を抱えたハンナがやってくる。
ハンナ「あ、クリシア、お疲れ。ごめん、スリープモード延長させちゃった。でも、その
間にメンテナンス済ませといたから」
クリシア「ありがとうございます。あの、メリルさんたちは? あの後どうなりまし
た?」
ハンナ「……レノがちゃんと送ったよ。天国に」
クリシア「そうですか……レノさんは?」
ハンナ「もう帰って来るんじゃない?」
と、玄関の扉が開く。
ハンナ「ほら」
紙袋を抱えたレノが帰って来る。
レノ「いや~、遅くなった」
クリシア「買い物ですか? 私に任せてくれていいんですよ」
レノ「お前寝てたろ」
クリシア「……あ、そうでした」
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