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第三話 「境界の見張り番 ~Diligent worker~」
1 アースガル空港管制塔・管制室(夜)
窓から見える、滑走路の様子。
誘導等の灯りを頼りに、魚のような独特なフォルムをした旅客機が降りてくる。
無線で指示を出す、アンドロイド・へムダル。
顔は凛々しい青年だが、首や胸部など、ところどころ配線がむき出しになってお
り、腕は完全に鉛色の金属。
眼前には、複雑な機械が幾つも並んでいる。
へムダル「こちらアースガル空港管制室。B21へ告ぐ。滑走路へ着陸後、オートパイ
ロットに 切り替え、システムをこちらへ委託してください」
パイロット(声)「了解。システム委託」
その声を聞くと、ヘムダルは両手を目の前の機械にドッキング。
へムダル「アクセス。誘導を行ないます」
ヘムダルの瞳が緑色に発光。
それと同時に滑走路の誘導灯も緑に。
滑走路をゆっくり移動していく旅客機。
だが、突然滑走路の誘導灯が明滅しだす。
フリーズするヘムダル。
へムダル「(瞳が点滅し)……」
× × ×(フラッシュ)
路地を駆け抜ける、一匹の黒猫。
× × ×
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