第三話 「境界の見張り番 ~Diligent worker~」

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   メゼルドたちは去り、レノ、クリシア、へムダルが部屋に残っている。    ヘルダムに毛布をかけるクリシア。 クリシア「大丈夫ですか?」 へムダル「ええ。ありがとうございます」 レノ「本当に、事故の瞬間を覚えてない?」 へムダル「メモリーの混濁は確かです。しかし」 レノ「しかし?」    考え込むヘムダル。 へムダル「……お願いがあります。私の、『心』を消してください」 クリシア「心って……!?」 レノ「(驚き)……!」 5 アダマンズ研究事務所・事務室(翌朝)    ヘムダルの設計図を机に投げるレノ。 レノ「(考え)……」    ずかずかとやってくるウィル。 ウィル「おい、レノ! こっちは大変だったんだからな! お前何してたんだよ!」    ソファーの上で伸びているハンナ。    そのハンナに毛布をかけるクリシア。 レノ「あぁ、悪かった。ちょっと厄介なことになってな」 ウィル「厄介なこと? 何それ?」 レノ「心を消してくれ、だってさ」 ウィル「え?」 ハンナ「(伸びたまま)クリシア、レノを見張ってって言ったでしょ……」 クリシア「ご、ごめんなさい……」    改めてヘルダムの資料を見るレノ。 レノ「さて、どうするか」 6 アースガル空港・展望デッキ    工具を抱えてやってくるレノ。     
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