騎馬と銃弾

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「……何が、起きた!?」  この突然の爆発に、誰もが一瞬動きを止めた。  その後すぐに動いたのは、ウーゴの騎兵だ。 「隊長達を援護するのは今しかない……直ちに擲弾筒発射、目標、鉄甲騎周辺……」 いち早く動いた支援部隊は、直ちに重擲弾筒を再設置、目標に向けて砲撃を開始した。 「撃て! 鉄甲騎に当てるつもりで行けぇ!!」  三基の擲弾筒が、装填が終わった順から各個に発射、それを確認した騎兵隊長は、着弾する直前に次の指令を出す。 「全軍撤退!……武器は放棄して構わん、負傷者は見捨てるな!!」  命令を受け、騎馬隊は負傷した兵を乗せたままの馬を引き、一斉に離脱を開始する。その直後、立て続けに榴弾が着弾し、追撃を試みた兇賊を巻き込んで炸裂する。それを見たトゥルムは、 「無念だがここまでだ……この爆発に乗じて一気に撤収する」  と、支援部隊にも撤収を命じた。  その一部始終を観察していたゼットスはニヤリと笑う。 「この作戦まで実行する羽目になるとは思わなかったぜ……」  そのゼットスだが、いつの間にかスパルティータから降りていた。しかも、今いる場所は、ウーゴ騎馬隊の真っ直中……  混乱の中、二人の騎兵はゼットスとその部下に入れ替わっていた……
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