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第1章
R」~Back to the Humanity~』
金澤 ぐれ
───プロローグ
日比谷ナココと青山トモキはそれを聞き付けてドームへと走った。
Rたちが23区ドームに集結して、人類との最終戦争を企てている……本当にそうだろうか? ナココには信じられなかった。
地下鉄も電気自動車も動かない。
防弾ガラスで囲まれた長い通路の天井へは、雨粒が降り注ぎ始めた。
この時期にしては珍しくドンヨリとした雨雲が立ち込めていた。
彼らは何のために集まり、何をしようとしているのか。
一抹の不安を胸に抱えながら、ナココとトモキは必死に走った。
選択の中で、強制的に選ばれ結び付けられた二人だが、理由はどうあれ出逢いの機会をくれたのは彼ら……そしてこのシステムだった。
一方的に運命を決められる様な、押し付けに対する嫌悪感はあるが、二人を運命付けてくれた事に感謝の気持ちを抱いていた。
23区ドームには、最新式のRが次々と集結していた。
* * *
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