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「ママサンモ イッショニ ツクラナイト……」
「面倒臭いよ! 私は家事より仕事向きだからね」
「イチオウ ギム デスカラ」
「どんなに逆立ちしたってロボ吉にかなう訳ないんだし……」
仕事や家事は分担した分だけRの指示で行わなければならない。特に結婚前は男性はDIY関連が、女性は家事・育児が義務付けられた。全てをRにまかせると、人間のやる事が皆無になり、子孫に実体験で伝える事がなくなるからだ。
しかし、少なからず成人の男女格差はなくなり、あるのは性の違い位だがそれも危うい。まして総体的な幼稚化は確実に進行している。
ふと園美は、自分の部屋へ向かおうとしているナココを見る。
「そうそう、結婚前と言えば、丁度イイ人がいたわね」
振り返って首を振るナココ。
「やだ、アタシを見ないでよ!」
「彼氏も出来た事だし、もう始めたっていいんじゃない? 結婚の年齢に制限はないんだから。早く結婚したら、10人以上は子供が産めるでしょ?」
「母親の言葉とは思えないわね。アタシ、まだ進学だって就職だってしたいわ」
「でも彼なら大丈夫よ。将来有望なレールが敷いてあるもの」
ロボ吉に同意を求めて、園美は目で合図を送った。
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