フーディスト出撃

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「なのでまず前衛の敵を俺が突破する。2人は付いてきてくれ。」 『『了解!』』 まずミートタイプ。肉弾戦を得意とするこの機体は高い攻撃力と防御力を備えている。 「行くぜ!サーロインソード!」 ステーキ肉に柄が付いたような剣を2振り背中から取り出す。その剣は次第に赤くなっていき、蒸気が発生し始めた。 「鉄血グリル…。鉄板焼き!!」 サーロインの油と発生させた熱による発火で、正面の敵を焼き尽くす技で初手を制す。ただの炎ではないタンパク質を多く含んだ炎のため、燃えたゲストはことごとく炭となっていって朽ちていった。 『 ようやく数が把握出来た。…これはやばいねぇ。小型1560。中型112。しかもどんどん増えてきているよ。』 『団体さんってレベルじゃないし!こんなの相手にしてらんない!』 雅也からの報告にショックが隠せない。さすがにこんな数を相手にするのは彼らも初めてであった。 「全部と戦う必要はねぇ!最低限のやつだけ相手にしろ!盛岡にたどり着けばこっちの勝ちだ!」 そうたどり着けさえすればまだ勝機はあるのだ。今回の任務の最大の難関がこの《たどり着く 》ことにあるだろう。 『んじゃ出し惜しみとか無しだよね!』 ベジタブル2が前に出た。 『ターゲットロックオン!キャロットミサイル発射!!』 腰に付けられたミサイルポットから大量の人参が飛び出す。放たれた人参は朱色の爆発によって敵を落としていく。カロチン爆発だ。 『まだまだー!苺のシャワーを食らいなさい!』 携行武器である長めのライフルから赤い苺がゲストへ向けて飛んでいく。ベジタブル専用アサルトライフル『ストロベリーガン』だ。命中した箇所からビタミンCをゲストに注入し、崩壊を促している。 このようにベジタブルは野菜型の中遠距離武器をメインにしている。突進するミートタイプを援護するというのがこの機体のコンセプトだ。
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