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「いやー!今日も完勝だったな!!」
仙台。日本における最前線基地がここにある。ゲストによる被害はここ日本にも及んでおり、仙台より北は完全にゲストの勢力圏内となっていた。
「敵は中型以下しかいなかったからね。その程度で天狗になっていると、足元を掬われれるよ。東夜。」
フィッシュ2のコードネームで呼ばれた男性『垣鍔 雅也』がミート2と呼ばれていた『 上志田 東夜』に苦言を呈す。しかし本人は全く意に介してないようで笑みを崩さない。
「ま、あたし達は最強チームだし!何が来ても大丈夫でしょ!」
そうハイテンションに楽観的なのはベジタブル2の『 大迫 萌花 』。3人は同じ小隊で行動を共にすることも多く、この日も戦闘終了後のささやかな宴会を3人でしていた。
「あ、第2小隊の皆さん。ここにいましたか。」
するとそこに1人の若い女性がやってくる。彼女は『 佐々木春絵 』。この3人の専属オペレーターで、戦闘内外での司令部と小隊との情報伝達を行っている。
「司令官が呼んでいましたよ。急ぎではないそうなので、食事が終わったら司令室へ向かってください。」
「おお!春絵ちゃん!ありがとうよ!そうだ!春絵ちゃんも一緒にどうだい!酒は呑めるんだろ?」
東夜の誘いに春絵は少々困った顔をする。
「い、いえ!私まだ仕事ありますし…。そもそも成人してませんし…。あのっ、そのぉ…。」
「ちょっと東夜!春絵を困らせないでよ!ごめんねー春絵。この髭面ゴリラが変なこと言ってー。」
春絵の友人である萌花が助け船を出す。
「誰が髭面ゴリラだ!俺はまだ30だぞ!」
「本当かな。僕にはもっと老けてるように見えるけどね。」
怒声が飛びかろうともそこに険悪な雰囲気はない。これが当たり前の日常であり、彼らにとって守らなくてはならないものであった。
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