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「 おい鎌チョ あんまり踏み込むな ヤツら何して来るかわからんぞ お前らしくない 」
「 わかってるよ 」
「 わかってないから言っているのだ どうした 」
百目奇譚編集室で鎌丁に苦言を呈しているカーキのつなぎ姿の野獣系美人は同僚で副編集長でもある三刀小夜である。
「 でもアイツらなんで道ノ端教授の脳なんて持ち去ったんスか そんなことして教授の頭脳が手に入るとでも思ってんスかねぇ 」
「 海乃 自分の知ってる事だけで物事を判断するな 道ノ端の脳は医療的な施術が行われ抜き取られている 意味もなくそんな面倒な事はしない 」
「 なんか怖いっスよ 」
「 今月に入って身元不明の外国人の惨殺体が4件も上がってる 無関係には思えんのだ 鎌チョ 何か掴んでるだろう 」
「 死体が組織の人間ってだけだ それ以外はなんもわからん 」
「 とにかく今は危険だ 動くな鎌チョ 」
「 へいへい わかってるよ三刀 愛してるぜ 」
そう言いながら手をヒラヒラさせて鎌丁は編集室を出ていった。
「 バカが 」
「 鎌チョさん大丈夫っスかねぇ 」
「 場数は踏んでる ヤツは鎌首の鎌チョだ 狙った獲物は逃さんさ それが裏目に出なければいいんだがな 」
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