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 ちなみに鎌丁がトリオイと言っているのはトリオイ製薬株式会社で雑誌百目奇譚を発行する百目堂書房はトリオイ製薬現会長である鳥迫秀一(とりさこひでいち)が経営する別会社である。トリオイ製薬とその関連会社の発行物を手掛けるのが百目堂書房の主な業務内容であり百目奇譚はどちらかというとオマケ的な感がある。 「 ところで鎌チョさん 今日は何の取材ですか 」 「 海乃 お前なぁ 取材内容くらい事前にチェックしとけよ 」 「 いやいや 鎌チョさんと班長は単独行動多過ぎてわかりませんって 班長なんか3日前から行方不明なんスからね 」 「 今日はロボット工学の異端児道ノ端拓実(みちのばたたくみ)教授に取材だよ 」 「 これはこれはようこそおいでくださいました 私 道ノ端です 」 「 いやいや お忙しいのにウチみたいな雑誌の取材を受けて下さって恐縮です 私は記者の鎌丁でこいつはカメラマンの海乃です 」 「 まあおかけ下さい いやね 小難しいサイエンス誌とかそう言うのばかりに些かうんざりしてたんですよ 」 「 そりゃ小難しい事やってるんですからそうなるでしょう 」 「 そうなんですけどね でもまさかオカルト誌の取材が来るなんて夢のようだ 」 「 意外ですね オカルトに興味あるんですか 」 「 僕はどちらかと言うとそっち側が原点なんですよ まあオカルトと言うよりはSFなんですけどね 」 「 そうなんですか 」 「 だからなんでも聞いて下さい 」     
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