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おじいちゃんは猫が大嫌いだと言ってはいるけど、結局おじいちゃんがしていることは、猫にとっては好都合なことばかりと言う気がする。
だから口で言うほど嫌いではないのかもしれない、と僕は推察する。
リビングのドアを開けて廊下を真っ直ぐ行くと、一番奥に猫の部屋があって、その手前におじいちゃんの部屋があって、その手前に納戸がある。
たまたま空いていた部屋だから猫の部屋にしただけかも知れないけど、この部屋は(東南の角地になり)日当たりが良い。
僕は猫部屋に入った。助さんは猫タワーに乗っていた。
「助さん、遊ぼう」
そう言うと、助さんは僕をじっと見ていたけど、首を傾け考えているようなそぶりをした。それからひと言「ニャン」と鳴くと、猫タワーから降りて来た。
花音は猫たちが人の言葉を分かっているような気がすると言っていたけど、僕もそうなのかも知れないと思ってしまった。
暫くすると他の猫たちも戻ってきた。皆好きなように寛いでいる。お互いにニャンニャン言っているのが、おしゃべりしているように見える。
1番年上のご老公はジッとしてあまり動かないが、格さんや助さんは走り回ったりして遊んでいる。
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