猫嫌いじいじ

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「ああ、お兄ちゃん、ここにいたんだ」 花音がドアを開けて入って来た。すると、助さんが「ニャー」と言って花音に近づき足にすり寄っている。遊んで欲しいようだ。 花音は早速助さんを抱き上げ、 「遊んで欲しいの?」 と聞いた。 助さんは花音の顔を見あげ「ニャー」と鳴いた。 「そっか、分かった。一緒にあそぼうね」 花音はにっこり笑うと、助さんと猫じゃらしで遊び始めた。 すると今度は、格さんが僕の所に来て僕を見上げて「ニャー」と鳴いた。 「よし、一緒に遊んでやるからな」 僕はそう言ってからチラッとご老公を見た。自分だけ遊んで貰えなくてイジケルかな……と思ったからだ。 しかしさすがにご老公だ。チラッとこちらは見たけど、興味なさそうにすぐに目を閉じて眠ってしまった。 花音と僕は猫じゃらしで猫たちを遊ばせていたんだけど、その内にじゃれるのに厭きたようで、助さんと格さんは追いかけっこを始めた。僕も少し疲れたので猫たちを見ていた。 助さんと格さんは楽しそうに追いかけっこをしながら、何度か壁にぶつかったりもしていたんだけど……。 「あれっ、助さんが消えちゃった」 一瞬のことで僕は何度も瞬きをした。
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