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「宇宙(そら)、花音(かのん)散歩に行くぞ~」
流星兄ちゃんが言った。
「うん、いいよ」
僕は読みかけていたマンガの本を閉じて言った。
「はあい」
花音も嬉しそうに言った。
「猫を連れて来て」
「えっ、猫?
猫を連れて来てどうするの?」
僕が首をかしげて言うと、
「一緒に散歩するんだよ。ほら首輪とリード」
流星兄ちゃんは、僕に猫用の首輪とリードを渡した。
猫たちは嫌がらないかな?…と思ったけど、慣れているのが、さほど嫌がる様子もなく取り付け出来た。
一番年上で大きい『ご老公』のリードを流星兄ちゃんが持った。僕はやんちゃで元気いっぱいの『格さん』、花音は一番若くて少し太めの『助さん』のリードを持った。
『さ、行くぞ』
流星兄ちゃんが言った。
「はあい」
「はあい」
そう言って、僕と花音はにっこり笑い合った。猫をリードでつないで散歩する姿なんて見たことないけど、何となく面白そう…。
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