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流星兄ちゃんや猫たちは結構有名みたいで、すれ違う人すれ違う人から声をかけられていたよ。
家へ帰ると、流星兄ちゃんが言った。
「まずは猫たちの足を洗うからね」
玄関の所には猫たちの足を洗う為の浅めの洗面器があって、ぬるま湯が入れてあった。
「父さん、いつも有難う」
どうやら準備作業したのはおじいちゃんのようだ。
「家の中を汚されたら困るからな」
そう言うとおじいちゃんは、リビングで新聞を読み始めた。すると、元気いっぱいの格さんがおじいちゃんの膝に乗ってしまった。
まずい、と思った。よりによっておじいちゃんの膝の上に乗るなんて……。
するとおじいちゃんは格さんを両手で掴むと下に下ろした。
「私は猫が嫌いだと言ったろう」
格さんに向かって言っている。格さんは首をすくめたような仕草をすると、しゅんとして僕の膝の上に乗った。
花音は助さんを抱き上げて自分の膝に乗せた。ぽっちゃりしてるけど、まだ小さいから重くはない。
最後にご老公はチラッとおじいちゃんを見たけど、すごすごと流星兄ちゃんの膝の上に乗った。
おじいちゃんが自分の部屋の方に歩き出すと、3匹はチラッとおじいちゃんの方を見た。
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