あなたへの思い

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ロビーに着くとすでに修二は来ていた。 智花をみつけると笑顔で手を振っている。 智花は修二のそばに駆け寄り頬を赤らめ下を向いていた。 「智ちゃん。行こうか」 「うん………」 隣合わせで歩いていると修二の右手と智花の左手がぶつかりあっている。自然と二人の手は握り合っていた。 時折修二の手は智花の手をぎゅっと強く握っていた。 修二の手は大きくて温かい。心地よすぎて手を離すのが嫌になるくらいだ。 大きな交差点は赤信号で止まるも二人の手は離れることはない。 「智ちゃん。お腹すいたでしょ?この信号渡ったらすぐのとこだよ」
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