あなたへの思い

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新宿のホテルにはスタート時間の五分前に着いた。急いで化粧室で髪を直し服装を整えると会場へと入って行った。 同僚の愛美に今の状況を聞くと挨拶がはじまったばかりだという。すでに客たちの右手にはシャンパングラスを持っていた。 挨拶が終わるとガヤガヤと話し声が聞こえる。智花がシャンパングラスを運んでいく中どこからか聞き覚えのある声が聞こえてきた。 自然とその方向に目がいっていた。 そこには男たちと談笑している修二の姿が見えた。 「あぁ………」 修二も気づいたようだ。 お互いが驚いた顔でみている。しばらく動けずにいた。 こんな偶然あるんだと思いながらも仕事を続けていた。 そこへ修二が近づいて来た。 「ビックリした。また君に会えると思わなかった。凄い偶然だね。」
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