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それから移動教室の時、迷わず私の手を握ってくれた。男子も女子も、見ていたのに。恥ずかしかったんだよ?
でも……それ以上に嬉しかったな。
「 今日の理科、実験だっけ? 」
今日はレポートを書くのに。
とぼけているあなたの顔、可愛かった。
「 違うよ~今日は、レポートだってば。本当に馬鹿 」
思わず呟いた悪戯に、あなたは大幅に反応してくれた。驚いたけれど、私の為だって気付いちゃった。
「 ががががーん! 」
「 もう…本当に馬鹿 」
あなたと歩いていると、時間を忘れちゃいそう。
あなたと歩いた廊下は、もう触れられないのかな。
見上げた空には、桜が散っていた。
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