◆8◆ 2人の夢

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   「そう。どうするの?」 「絵画を専門に研究している教授が誘ってくれたので訪ねて見ます。経済学部に居ても声を掛けてくれるのは、嬉しいです。」 「そう。 (ふふ、楽しそう。)」 「なに?」 「いいえ。楽しんできて。学生時代しか出来ないことって沢山あるわ。私は、上しか目指してなかったから燵夜くんは楽しんでほしいわ。  それに今度絵を見てみたいわ。」 「・・・今度、ね。」 「ええ、楽しみにしてるわ。」  珍しく照れている彼が可愛らしかった。  》 》  夢なんてものに興味などなかったし見てもいる場合でもなかった。  そんな中で生きてきた私にとって彼の抱く夢に私は、新たな輝きを見つけてしまった。  《 《 「ねぇ、あなた絵画を大学時代に専攻していたって言ってたわよね?」  仕事復帰を果たし昼休みに後輩に声を掛けた。   
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