◇7◇ 傾くシーソー

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   「へへ。」 「だからね。もう自分のマンションに戻っていいわよ。」 「えっ、追い出すの?」 「やぁね、そうじゃないわ。燵夜くんが居て凄く心強かったし助かったけどそろそろ〝自分の生活に戻って欲しい〟って言ってるの。」  捨て犬のような寂しい目をされて罪悪感が広がる。 「俺。マンション、引き払っちゃって・・・」 「えっ、ちょっと訊いてないわよ!」 「うん、言ってないから。」  サラリと爆弾を投下する。 「ちょっと。いつのこと?私の子守を頼まれたから?」  年上として出なく〝大人〟として訊き捨てならない事由が発生している。 「〝子守〟って・・・ここからの方がバイト先近いし。半月も空けるならって・・・」 「もう、どうして言わないの?」 「ごめん。気を遣わせたくなくって・・・」  シュンとして反省の色を見せる。   
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