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抱き上げられてベッドに寝かされた。
「最近調子がよかったのに・・・」
「ごめんね。
(私、あなたを渡してしまうかも・・・)」
ゆっくりと瞼を閉じた。
「月依さん・・・?」
不安でたまらない。
「(あぁ、なんでこんな厄介な恋をしたんだろう・・・)」
「月依さん、好きだよ。」
「(私も、よ。)」
寝たふりでやり過ごすしかない。
「ねぇ、訊いてる?なにがあっても大好きだから・・・」
そっと唇を重ねても冷たく感じた。
》 》
倖せを求めてもがいていた。あの人は、全てを知って私に圧力を掛けに来た。
あの人の言葉に従った訳じゃないけど彼を私に留めておくのがいいことだと思えなかった。
私は、誰かを愛することに慣れていなかった。これが私の欠点だ。
だからいまでも彼に逢えない。この窓の外には、行けない。
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