◇7◇ 傾くシーソー

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   「ありがとう、月依さん! (やったー同棲・・・)」  彼女の義務感は、判っていたので罪悪感を感じながらの喜びであった。 「マスターに報告しておかないと・・・」 「待って。」  スマホをいじりだした手を掴んで止める。 「どうしたの?自分で電話する?」 「いいえ。そうじゃなくって・・・マスターとは、どんな関係なの?」  真剣であった。 「あぁ、話してなかったわね。あの人は、伯父さん。母方の伯父よ。」 「伯、父さん・・・?」  思い掛けない答えが返って来たので驚いた。 「〝伯父さん〟って呼ばないの?」 「ふふ。〝マスター〟なのよ。」  笑って答えた。 「伯父、さん・・・」 「そうよ。お節介で面倒見のいい、本当にお世話になってばかりだわ。」 「関係を隠してるの?」 「そんなところね。」 「なんで?」   
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