プロット

Fコレクション

絶望の淵に立たされた一同だが、とある噂を小耳に挟んだ。

それはギルド戦で条件を満たしたギルドのみが挑戦できる〝F〟という特別なクエストがある、ということ。

夢中になっていたギルド戦で、いつのまにか条件を満たしていたので挑戦することになったが、そのクエストは未だにクリアした者はいない。

一方その頃、現実世界で創始者が何らかの理由でゲームのサービスを終了すると、記者会見がひらかれた。
硬い言葉を並べて謝罪しているが、最後に「このゲームの醍醐味はFに全てをおいてきた」と宣言する。それを聞いたプレイヤー達は、最後の挑戦権をもっている主人公のギルドに集まった。

サービス終了が迫る中で、選び抜かれた人材と元挑戦者の記憶を頼りにFに挑む。多彩なスキルを活かしてやっとの思いでクリアしたのだが、ボスから習得できるアイテムは一切なかった。

しかし、街に帰れば多くの歓声に囲まれた。そしてプレイヤーでごった返す街を背に一枚の記念写真を撮る。

そしてサービス終了を迎えた。

現実世界に戻ってしばらくすると、あのゲームは一体なんだったのだろうとふと思う。