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理由は解らないがどうでもいい、
これは間違いなくシロだ。
こうして再び頭をなでる事が出来た。
白内障で見えにくい眼が、
更に霞んだ。
「シロ、
また会えたね……」
「おう、
いらっしゃい」
今度は懐かしい声がした、
顔を見なくても誰だか判る。
「おじいちゃん……」
祖父が微笑んでいる。
「どうした? 何か辛い事でもあったかい?」
「ううん、
何でも無い。
それよりおばあちゃんは?」
「台所で夕飯のご馳走を作っている」
「そう」
私はシロの頭をもう一度なでて、
祖父に続いて家の中に入った。
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