祖父母の家

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「おいしい」 「いっぱいお食べ」  嬉しそうに言う祖母の言葉に甘え、 ダイエットも忘れてご飯をお代わりした。 「ごちそうさま。 おばあちゃん、 洗い物手伝うよ」  子供の頃はしなかった事をしようと思った。 「おばあちゃんが、 やるからいいよ。 それより、 泊まっていく? お風呂は沸いているよ」  祖母の提案に心が揺らいだ。  この居心地の良い空間にずっと居たかった。 あの頃と変わらない場所、 変わらない人たち、 代わらない温もり。 「ううん、 帰る」  甘えていたい。 でも、 甘えていてはいけない。 それだけは間違いない。 「そうかい」  二人が微笑んだ。
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