父でありたい

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行くべきか。行かぬべきか。 悩みに悩み、私は足を運ぶことにした。 亮太のことも亜香里のことも今でも忘れられない。 亮太は、もう高校生だ。 顔を合わせれば、罵られるだろう。 それでも一目見たい。 あまりに情けない話だ。 遠目でも亮太が見られるかも知れないと少しばかりの期待を抱く。 本当は高校生で個展を開くまでの画家に成長した亮太を誉めたい。抱き締めたい。 それは叶わなくともいい。 足を運んだ個展で目立たないように亮太の絵を睨む。 プロとしての目で睨み亮太の絵の技量の高さに舌を巻いた。 気を抜いていたのだろう。 「父さん!」 その言葉に振り返ったとき、逞しく成長した亮太の姿があった。
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