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30分前の話に戻ろう。
俺はいつものように、いつもの時間に家を出発した。もちろん、いつもなら、遅れずに学校に着ける。
だが、今日は違った。歩いていると、突然空がカメラのフラッシュのように光った。そして、その数秒後には、空から美少女が降ってきたのだ。着地に失敗したのか、俺の目の前にうつ伏せに倒れる美少女。
もちろん、俺はその美少女に手を差し伸べる…ことはせず、学校に遅れるので、気にせず歩くことにした。うん。無遅刻無欠席は大事だよね?
「ちょっと、航!倒れている人を無視しないでよ!なんで何事もなかったかのように行っちゃうの!」
可愛らしい声で俺を呼び止める彼女。
俺はびっくりしながらも、冷静に応える。
「えっ?!あぁ…空から落ちてきて、死んでるから、べ、別に良いかなと思って。」
「余計ダメだよ!寧ろ死んだと思ったら、警察くらい電話しようよっ!」
朝から変なのに巻き込まれちゃったなぁ。俺は少し頭が痛くなる。それにこういう美少女はあんまり得意じゃないんだよ。
「まぁ、いいよ。とりあえず自己紹介するよ。ボクは恋愛の女神リービー。航の恋愛を成就させるためにやってきた。」
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