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照
数年後。
ユキの広い家の庭で、雪の様に白い少女が一人遊んでいた。暖かくなった日は草木花を良く育て、少女はその花を摘むと縁側にいるユキに話しかけた。「ねぇユキ!見てみて!」
その小さな手に色とりどりの綺麗な花を束ね、ユキに差し出した。
一方ユキは眠そうな目をできるだけ開き、少女…照に微笑んだ。照はユキのとなりに花束を置くと、また庭で遊びだした。それを見てユキは、座ったまま眠りだした。
庭で猫を見つけた照は、草の上に座っている猫に話しかけたり、撫でたりしていた。それが照の最近の楽しみの一つだった。
「猫ー。今日はなにする?蝶々は昨日追っかけたしね。猫じゃらしで遊ぼうか?」
猫はゆっくり
「ニャー。」
と鳴いた。
照はニコッと笑い、
「じゃあ、とってくるね!」
と、猫を背に白い髪と白いワンピースをなびかせて
走って行った。
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