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俺より一年上だっけか?
取り敢えず、先輩だな。じゃまぁ、
「お疲れっす。」
って声掛けてみた。
難波薫子はチラッと俺を見上げると煙草の煙をふぅってゆっくりと吐き出し、
「お疲れ。」
たったひと言、返してきた。
これはこのまま話続けるか?ポケットの中の煙草は敢えて出さずに、
「ねぇ、煙草一本くんない?」
って言ってみた。
「チッ、お前さ、誰にもの言ってんの?言葉使い気をつけな。」
顔色一つ変えずに言われた。
コワッ。
まじ、コワッ。
俺、ひっさしぶりにマジびびったわ。
怖ぇー、なんだこの女。
引くわ。
でもちょっと…いや、かなりイケてんだよね。
目はクリクリっとしたキレイな俺好みの二重。
ふっくらとした赤い唇が色白の顔によく映えている。
よし、決めた。
この女落としてやろうじゃん。
そう決めると一旦、折れそうになってた心を奮い立たせてもう一度、言ってみた。
「じゃ、煙草を一本くださいな、先輩?」
言いながらニャンニャンと可愛くおねだりポーズしてみた。
これやると結構女子にウケるんだよね。
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