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家に着くとじいじは布団に寝かされていて……お顔に白い布がかぶせられていた。
そして、お母さんは泣きはらした後みたいに目が真っ赤になっていた。
「じいじ……どうしたの? どうして、寝てるの?」
すると、お母さんはかがんで、真っ赤になった目を僕と合わせた。
「正人……いい? じいじはもう、目が覚めることはないの。もう……二度と、会えないのよ」
「どうして? 僕、ずっとじいじと一緒だよ! じいじと……また、お話したいよ!」
お母さんはそんな僕をぎゅっと抱きしめてくれた。
ほっぺたをなみだでぬらしながら……。
その時のお母さんはとっても温かくて、やさしくて……まるで、じいじみたい。
僕は、そう思ったんだ。
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