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ここに報告しよう。
元ニートの私は自慢じゃないがついに異世界転生をなしとげた。
そう、あのちょっと流行ったらしい異世界転生というやつだ。
私は気付くと見知らぬオフィスにいた…。
部屋いっぱいに長々と連なるデスク、そのすべてに装備されたノートパソコン。
そして行き交うスーツの男たちと、若くて可愛い女子社員。
私がもといたはずのニート界とは似ても似つかぬ周りの様子に息を飲む。
《やあ、こんにちは。君が今日この会計課に配属された「乃ノ太郎」さんだね。僕が君の直属の上司になる…》
するとなにやら頭の中で初期説明的な係長の声が聞こえてきた。
ここが君のデスクだよ、と案内され乃ノ太郎、戦線恐々で席につく。
そして着なれない制服の短いスカートにこっそりため息をついた。
これは一体何が起きたんだろうか。
私は勇者としてダンジョンしていたはずなのに。
オールクリアになった瞬間この状況。
確かに私は異世界転生を夢見ていたけど、思っていたのと違うような、違わないような…。
少なくとも想像していたのはこんな制服のところではなかった。
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