16人が本棚に入れています
本棚に追加
《あ!もう来たんだ!よろしくね、私が同じ係の…》
そして登場の順からいって私の友人かライバルになるであろう女子社員の自己紹介が始まっていく。
隣の席からぬっと飛び出してきた人懐こい笑顔にこちらも反射で笑い返す。
ここで私はようやく事態を把握したのだった。
さては乃ノ太郎、恋愛フラグを立てまくる恋愛シミュレーションゲームの主人公に転生したわけだ、と。
となると極めて重要なのは選ぶルート、突発的恋愛イベントへの備え、横やりを入れてくる悪役令嬢…は違うのか。
とにかく数々の恋愛フラグをへし折らないのが恋愛ゲームの主人公たる私のつとめ!ということになるだろう。
心得たとばかりに自分の世界で頷く私の名は乃ノ太郎、元ニート、ちょっとチャームな女の子、華のOL一年生、またの名をコップのフ…会社のモブ子。
この人生の主人公である。
最初のコメントを投稿しよう!