雨の日は憂鬱

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今日はそんな憂鬱な雨の日。 前日の夜に天気予報を見てから気分が落ちている私。 朝食を食べて、歯磨きをして、鏡の前で纏まらない髪の毛と格闘して、制服を着て準備を終えると、耳にイヤホンを装着して再生ボタンをオン。 こんな日には明るい曲をかけて少しでも気持ちをあげよう。 少し前に流行った洋楽を流すことにした。 自転車だと危ないから付けないけれど、バスの日だけはウォークマンを付けて歩ける。 これがなかったら、雨の日なんてやっていられない。 お気に入りの赤色の傘を差して家を出る。 今日は土砂降りではないけれど、歩いている時に雨が跳ねたようで、バス停に着くと靴下に少し湿り気を感じる。 耳からは陽気な音楽が聴こえるけれど、やっぱり不愉快な気分に。 それに今は五月。 雨が降ると少し肌寒い。 早くバスよ、やって来い。 私はその場で少し震えながらバスを一人で待つ。 バス停に到着して一曲終わった頃にバスがやってきてくれた。 私は傘を閉じ、乗り込んでお金を払うと、一直線に前の方の空いている一人席に座る。 このバスを利用する友達は誰も乗って来ないが、乗客数は少なめでいつも空席があってくれる。 それだけは有り難い。 座席に座ると目を瞑る。 学校の最寄駅までは二十分。 目を瞑り、家からずっと付けているイヤホンから聴こえてくる音楽の世界にまったりと浸る。 二曲終わったところで少し喉が乾いてきた。 鞄からペットボトルを出すとキャップを捻ってゴクゴクゴク。 飲み終わり、ペットボトルを鞄にしまった時だった。
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