とあるお風呂のひとりごと

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 それで結局、ミカちゃんのお父さんとお母さんはお風呂場に小さなお風呂場を置く事になって。  その中にいるミカちゃんは、顔をほぅっと綻ばせていました。  私の中に入ってはいなくても、その顔を見るだけで私も嬉しくなりました。  少し大きくなると、まだおっかなびっくりではありましたが、自分から率先してお風呂に入る様になりました。  シャンプーハットをうまく被れなくて、いっつもお母さんに手伝って貰っていましたっけ。  よく目にシャンプーが入ってえんえん泣いていました。  あとお母さんに長い髪の洗い方を教えて貰っていました。  ミカちゃんは綺麗な黒髪をしているので、このまま伸ばしてもとってもお似合いだと、私は思うのです。  思春期になったミカちゃんは、一人でお風呂に入る様になりました。  …お父さんはお風呂場で良く「うう…ミカが一緒に風呂に入ってくれなくなった…」と愚痴っていましたが。  お父さんの気持ちも分からなくはないですが…まぁ仕方ないとは思います。思春期ですからねっ。  そんなミカちゃんは、良く私の中で歌う様になりました。  どうやら彼氏さんはとてもカラオケが趣味の様です。  彼氏の趣味に合わせようとするミカちゃん…なんというか、健気ですねー。  ちなみに喉には湿度が高い方が良いそうで。     
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