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…今の私には、そんな事しか、出来ないのです。
その翌日の、学校帰りの事。
ミカちゃんはさっぱりとした顔で私の中に入って来ました。
どうやら前の彼氏さんの事は吹っ切れた様です。
「あーあいつの顔一発ぶん殴ってすっきりしたーっ!」
…パワフルに育ちましたねミカちゃん…。
それが私は嬉しくもあり、なんだかちょっと寂しくもあったり…。
やがて大人になったミカちゃんは、私の中に入る時間が不定期になりました。
お仕事で忙しい様で、目の下に真っ黒な隈を作ったり、お風呂の中で寝てしまったりしていました。
…たまに、悔しそうな顔で私の中に入る事もありました。
けれどざぶんと頭のてっぺんまで浸かり、少し潜ってぶっはぁと私の中で立ち上がるミカちゃんの顔は、とても晴れやかで。
そうしてまた、ミカちゃんはお仕事に向かっていくのでした。
ある時から、ミカちゃんはぱったり、私の中に来る事はありませんでした。
どうかしたのでしょうか?
…もしかして、ミカちゃんが重い病気になってしまって、そのまま…。
なんて暗い思考になってしまっていると、お父さんが入って来ました。
ざぶんと私の中に入ったお父さんは、どこか嬉しそうな顔をしています。
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