こころ

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誰かの代わりでいることをどうとも思わないほど、嫉妬心や独占欲のない人間ではなかった。 自分が1番でいたいし、依存していてほしい。そう、強く願うから。 あの人の代わりだと気付いた時──はっきりとそれに気付いた時、胸が張り裂けそうになりながら、涙を零して、ないた。 君は気付いてないでしょう。 自分でも演技派だと思うよ。くそくらえだけど。 そのまま泊まって、寝ようと目を閉じて。 深い夜は、海だ。 波のように不安定で、深く、どこまでも、溺れる。 果てしなく遠く、果てしなく、孤独。
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