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「…ありゃ、眠くねーな」
「そうだな」
「酔っ払ってもねーな」
「ああ、酒強いって言ってたしな」
「…策士だな」
「かっこよくてバスケも上手くて…それであの酔っ払った演技はずりーよな」
「え?そう?きーにいちゃん、眠そうだったし酔っ払ってるように見えたけど」
すっかり酔っ払っているように見えた。
あんなに酔っ払っているきーにいちゃんは…初めて見たかもしれない。
「…あれは、部屋で早くイチャイチャしたいから演技してんだよ」
「そうなの?」
「そうだよ。マリちゃん楽しそうに話してたし、ああでもしないと部屋戻らないだろう?……すげーな、桔平さん、マリちゃんにベタ惚れじゃん」
嬉しそうな顔で慶太郎はそう言うと、空の缶ビールに手を伸ばした。
空っぽなことに気が付いて新しい缶ビールを取ろうと腕を伸ばしたところで、蓮がピッタリと慶太郎にくっついてきた。
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