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バレンタイン。
それについて、もう一つ騒動があった。
帰りの車の中でのことだった。
マリと桔平がバレンタインの約束をしていないと、桔平には先約があるのではないかとマリが言い出したことがきっかけだった。
みんなから勧められマリが桔平に連絡を取ると、その日は会えないが翌日ならいいと言われたということだった。
蓮は憤った。
きーにいちゃん…ひどいよ!
私の大事な友達といきなり付き合いだして…バレンタインは他の人に会うなんて…許せない!
「……もしもし?きーにいちゃん?ねぇ!どういうこと?なんで、明日の夜は難しいの?……え?……明日はバレンタインだよ?なんで、マリちゃんとデートしないのよ!!!………へ?今?……もうすぐ静海だよ。……分かった……」
蓮は通話を切った。
「きーにいちゃんが次のサービスエリアで待っててって」
「OK。サエに連絡しといて」
「桔平さん来るの?」
「うん、次のサービスエリアで待っててって」
マリはそのまま黙り込んでしまった。
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