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結果として、二人はやっぱり仲が良かった。
蓮は十何年か振りに桔平に叱られた。
家族以外の人の事で感情的になる桔平を見るのは初めてだった。
戻ってきた二人はにこやかに会話を交わして、マリの頬は薄っすらと赤みがさしていた。
寂し気に見つめる蓮の肩を慶太郎が抱き寄せた。
「良かったな?」
「…うん!そうだね…」
「蓮?」
「うん?」
蓮が慶太郎を見上げると、慶太郎が耳元に唇を寄せて耳打ちした。
「…好きだよ」
蓮は顔を真っ赤にすると、驚いたように目を見張って慶太郎を見つめた。
「だから、そんな顔するなよ」
そうか…慶太郎、勘違いしてる。
「うん。ありがとう」
蓮は微笑んだ。
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