襲来、そして

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男二人に倒れ込まれて、ベッドが盛大に抗議の軋みを上げる。 逸は元より敬吾もそれを無視するが、苦笑はした。 「ちょ………、っがっつきすぎ」 ーーおかしなことを言う人だ。 だが苦笑混じりのそれが本心ではないと分かってもいて、逸は諌めるように顔を撫でる敬吾の手を掴まえ、指の関節に齧り付く。 骨に触れる硬い感触と薄い痛みに敬吾が目を細めると、逸は笑った。 唇が離れるとその手が力を失い、逸と敬吾の間ではなく、纏める形で逸の背中に回る。 嬉しくて頬が緩むがそれすら飲み込むような激流が、ただ敬吾を掻き抱くことだけに没頭させた。 背中にある敬吾の手が握り込むように逸のシャツを引っ張り上げ、またその急流に竿するーーーが。 腹立たしいほど間延びしたチャイムがこだまする。 「嘘ぉ………」 (せっかくの!  敬吾さんの!!  お誘いが!!!) 敬吾の肩口に逸がぼすりと頭を落とすと、その後頭部がぽんぽんと叩かれた。 「……………いーよ、ほっとけ」 「!!!!」 逸ががばりと腕を立て、体を起こす。 「けーごさんっ…………!!!」 「ばっおま、声でけ………………」 敬吾が危惧したとおり、チャイムがまた生き返ったように連打された。 「うっ……」 「もーー………」 やや近所迷惑な気もするがーーこれも敬吾は無視してくれるだろうか。 そう思いながら謝罪するように逸が敬吾の首筋に唇を付けると、どうも見通しは明るいようだ。 小さく漏れた呼吸が嬉しい、が。 「けーごーーー、おーーい!いるんでしょーーー?」 「「嘘ぉ……………」」 今度は、二人揃って顔を覆ったーーー。
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