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佐藤 ええ。それでは、さようなら。
元王様の佐藤は車を走らせ出口から出ていった。
さっき入ってきたという一台の車に男が話しかけているのが目に入った。
京市 なんですか、あなた
先客② まぁまぁ、こちらに並んで。
それを見ながらまた出口へ走らす望月は、またパーキングエリアの入り口から入ってきた。
望月 ……。
先客② 勝った……勝ってしまったよ京市さん
京市 残念です、しかしこれはなんですか
先客② いいからジャンケンだよジャンケン。
現王様 さいしょは、グウ。
京市 あ、負けた。あんたパーばっかりだな
現王様 ぱんぱかぱーん、わずか十分の王政であった。
先客② おめでとう、君は運が良いね! 私なんてもう一年だよ。
京市 は、え? なんのこと。
現王様 今から君がここの王様だ! 私は帰るぞぉ、まってろよ嫁と娘ー。
京市 は? 王様ってなんだよ。
先客 では元王様よりおめでとうの拍手を捧げる。
王様 やってらんないな、おれは帰るぞ。
先客 無理だよ。
急に冷たい口調で言われた。瞳に光がない。
望月 ……王様って、なんなんだよ。
王様京市は車を走らせてパーキングエリアからでると、入り口から入ってきた。
王様 ……は?
先客 無理だよ。さよなら。
先客は車を走らせてパーキングエリアを出ていった。
先客② さぁ、私とジャンケンをしよう。
王様 さいしょは、グウ……
先客② あー勝ってしまった。さ、次は君だ
望月 え、ああ……
王様 さいしょは、グウ
おしまい
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