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僕が想像する七瀬先輩との別れの会話
時々、僕、実現不可能な七瀬先輩との最後の会話を思い浮かべる。
「健ちゃん。いい。わたしがいなくたって、ちゃんと小説、書き続けるんだよ。
書かなかったらひどい目に合わせるから」
そう言って欲しい。
そうしたら僕、
「はい。言う通りにします」
って頭を下げるんだ。
「よーし。約束。
私が渡したアイデアノートに、小説のアイデア、どんどん書くんだからね。
小説に完成させて、日下七瀬のペンネームでどんどん書くんだ。
分った?」
「ハイッ」
「よーし、約束。指切り!」
最後の会話で・・・
もし先輩がそう言ってくれたら・・・
何度でも何十回でも・・・
いや、何百回でも指切りをする・・・
毎日、小説のアイデアを求めて、近所の商店街からカップルで賑わう公園、デートスポットと、ノートを持って回るんだ。
デートスポット。ノート片手にひとりぼっちで歩き回る不審者って通報され、警察から職務質問を受けたって構わない。
最後に先輩と約束したんだから・・・
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